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2003年、犯罪被害者キャンペーンで知り合ったアカペラグループ「さくら」の方々が、
翌年6月、上野の国立博物館で、泰彦の歌『お月さまが言いました』を歌って下さいました。
その時、声楽家の江川きぬさんが「その歌を歌いたい」と声をかけて下さいました。
近いうち開催される、葛飾区郷土と天文の博物館の「星空コンサート」で、
満天の星の下で歌うのに最適だという事でした。

自分の作った歌を大勢の人に聴いてもらいたい、
どこかで誰かに歌ってもらいたいという息子の夢が、
少しずつ叶えられているのだと、親としてとてもうれしく感激しました。

江川さんは、2005年の8月5・6日に広島で「平和祈念コンサート」に
出演が内定していて、泰彦の『お月さまが言いました』を、
命の重さと尊さを伝える歌として演奏するということでした。
帰路に、「彼の生まれ育った大阪でも、是非歌いたいが?」と打診され、
「できれば、彼の仲間の若い方々とご一緒に」というお話をいただききました。

大阪ではちょうどお盆でもありますし、
戦争によって奪われたたくさんの人たちの尊い命のことを考えながら、
また、理不尽に大切な命が奪われることのない平和な社会を願いながら、
息子の歌を通して知り合った方々と共に、
追悼コンサートを催したいと思うようになりました。
そんな大それたコンサートができるのかとても不安でしたが、
「すべて上手くいきますよ!」と、背中を押してくださいました。

泰彦の歌(詩)に心をとめてくださった江川さんのご提案がなければ、実現しなかったでしょう。
私たちに夢を与えてくださった江川さんとの出会いに心から感謝しています。

 
  〜 コンサートに寄せて  〜             江川きぬ

 人の命の尊さが今、忘れられようとしています。
 何時、理不尽な理由で命が突然奪われるか、予測できない今日、
 私たちは、改めて被害者の声に耳を傾け
 「絶対加害者にはならない!」という意識を広める必要があります。
 人は生まれたら、誰でも必ず死にます。
 長いか短いか、死に至るまでの時間が[その人の命]といえます。
 その時間を決めるのは、この地上に人間という生命体に生まれさせた
 「宇宙の見えない存在」であると私は信じております。

 しかし現代は余りにも愚かで危険です。
 人間が人間の命を奪う事が、当たり前になってしまいました。
 罪の意識が欠落し、加害者に有利な社会通念が広がりつつあります。
 大量殺戮が正義としてまかり通る戦争はその最たるものです。
 私たちが今、[生かされている至福]を感じて、それを他に伝える事が出来たら、
 それが死者に捧げる最高の鎮魂歌ではないでしょうか?
 このコンサートがその芽生えの第一歩でありますようにと願っています。

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 ≪江川きぬ

  ウィーン国立音楽大学リート・オラトリオ科及びオペラ科卒業。
  西ドイツ及びスイスのオペラ劇場専属を経て帰国。
  組織に属さず独自の活動を続けている。
  グループ・アイリス代表。
  日墺文化協会理事。
  葛飾区お花茶屋在住。

 もっと詳しく知りたい人は、きぬさんのホームページ  『虹の架け橋』 をご覧ください。 
   (工事中ですので、混乱をご容赦くださいとのことです)
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